クリスマスローズの魅力

星野

 冬に咲く花として有名な花ですが、実は初春2月中旬から3月中旬に開花するものが多く、中には5月になっても開花するものもあります。
色々と誤解されやすい花なのでしょうか?それとも、この花の研究が進んでいないためでしょうか?
いえ、一番の要因は、花自体の個性が豊かなことから来る誤解だと思います。
花びら(本当は萼)の形を取っても、丸いもの、先の尖ったもの、一重、八重、また花色は青を除きすべての花色があります。背丈も地面すれすれで 咲くものから50Cm程度の高さのもの、花向きは一般的に下向きですが、中には横や上向きのものもあります。
こうした個性豊かな花、親花からの遺伝によりどんな花が咲くかは開花まで分からないのがクリスマスローズです。
この花、地植で育てる限り易しい部類に入ると思いますが、鉢植えの場合、大事にしすぎると枯れてしまうケースがあります。
水のやりすぎ、肥料の与えすぎ、日に当てすぎ・・・などが原因です。原種の自生地は寒い地域が多く、日本では暑すぎるのでしょう。
現在日本では北海道、東北、信越地方に多くの生産者がおり、夏に休眠するこの花、わざわざ夏越しのため北海道や、標高2,000mの高地に運んでいる 生産者もおります。
一般家庭で個人が育てるには、そこまでする必要は全くありません。
夏の暑い時期北側の軒下で風通しのよいところに鉢を置き、時々水をやるだけで放置しておけば、9月初め頃新しい芽が出てきます。
なぜ生産者は涼しいところで夏越しさせるのかと言うと、夏休眠させず早く苗を大きくし、早く出荷するためです。
普通、種から芽が出て開花するまで3年かかりますが、休眠させない場合2年で開花する確率が高くなります、あくまで確率です、白岡でも2年苗が開花 することもあります。(我が家でも今期4株開花しました、確率は1/75です)
クリスマスローズの愛好家は2種類います、自分で気に入った花を収集し育てる人、収集するのではなく自ら育種し自分で気に入った花を造り出し育てる 人です。
この2,3年は育種家が増えています、元々英国で庭の片隅に早春チョット背丈のある花として重宝された花ですが、簡単に交配出来ることから日本では 個人による育種が盛んになっています。
このためか素人育種家の半分は男性と言われています。
下向きにひっそり咲く花、日本人好み、和風、洋風どちらでもマッチする花、宿根草ですから地植にしておけば勝手に毎年多くの花を咲かせるとともに、 緑の少ない初冬、青々とした葉元から若い新緑の葉が展開します。
 庭の片隅、一年中日の当たらない場所でも丈夫に育ちます。貴方の庭にも1株いかがですか?!

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