保安部長 折本 勉
私たちは、いつ、どこで、突然のけがや病気に襲われるかわかりません。そんなときに、家庭や職場でできることを応急手当といいます。
病院に行くまでに応急手当をすることでけがや病気の悪化を防ぐことができます。
けがや病気の中で最も重篤で緊急をようするものは、心臓や呼吸が止まってしまった場合です。
急性心筋梗塞(心臓の病気)や脳卒中(脳の病気)などは、何の前触れもなく起こることがあり、心臓と呼吸が突然止まってしまうこともあります。
プールで溺れたり、喉にお餅を詰まらせたり、あるいは、けがで大出血したときも、何もしなければやがては心臓と呼吸が止まってしまいます。
ついさっきまで元気にしていたのに、突然、心臓や呼吸が止まってしまった…。こんな人の命を救うために、そばに居合わせた人ができる応急手当の ことを救命処置といいます。
傷病者の命を救い、社会復帰に導くために必要となる一連の行いを「救命の連鎖」といいます。
「救命の連鎖」は①心停止の予防②心停止の早期認識と通報③一次救命処置④二次救命処置と心拍再開後の集中治療の四つの輪が途切れることなく つながることで救命結果が高まります。
「救命の連鎖」の最初の三つの輪は、現場に居合わせた市民により行われることが期待されます。
市民により心肺蘇生が行われた場合の生存率は38%で、行われなかったときの18%より高く、市民がAEDを使用し、電気ショックを救急隊の到着を 待つことなく早く実施できるため、生存率や社会復帰率が早いことがわかっています。
受講者からの声として、「非常に勉強になりました。」「来年も開催してほしい。家族の人に参加させたいので…。」とありました。 現在講習修了者は、102名います。
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