読み聞かせ ~生きる力~

東小学校 学校支援ボランティア 読み聞かせコーディネーター 渕上 真理子

 私たちが白岡東小の子どもたちに『読み聞かせ』をさせていただくようになってから、今年で11年目になりました。
水曜日の朝、『読み聞かせのお母さん』たちはそれぞれ担当する学級に出向き、始業前の15分間、絵本や紙芝居、時には素話で、面白い話やワクワク する話を子どもたちに物語っています。
子どもたちは、口にこそ出しませんが、ボランティアの大人たちが自分たちのために時間をかけて来てくれていることをしっかり感じとっています。
「自分が大切にされている」という感覚は、子どもが生きていくためのエネルギーとなり、その記憶は、自分も他人が喜ぶことをしたいという思いやりの 心を育むと、私は思ってます。
『読み聞かせ』の時間に幸せを感じるのは、大人も同じです。私たちも子どもたちからたくさんの元気と生きる力をいただいています。
お話に集中すると、子どもたちはあっという間に物語の世界に入り込み、いきいきとダイナミックに喜怒哀楽の感情を表現してくれます。
その反応を見て私たちの心は大きく揺さぶられるのです。
「真剣に聴いてもらえた」感動は、「あなたが大切」と言われた感覚とイコールだからです。
さらに、その喜びはまた頑張ろうという意欲にもつながっていきます。
 「読み聞かせボランティアは、一度やったら止められない」とおっしゃる方は多く、長い間、この活動を支え続けてくださっています。
私たちが『読み聞かせ』を通して子どもたちに手渡しているのは、絵本の物語だけではありません。
楽しい時間を共有し、共感し合いながら、通わせている想いがあります。
顔を見合わせ、触れ合うことで初めて体験的に理解できるもの。
それは、「相手を大切にする心」です。
ただ読んで聞かせるだけの一方的なものではなく、聞き手にも読み手にも良い影響をもたらす『読み聞かせ』。
ご家庭では、昔話や家族の思い出話を語るのも良いと思います。
秋の夜長の夕べ、子どもたちといっしょに楽しい時間を分かち合ってみてはいかがでしょうか。

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