3丁目 浅井 嘉一
高岩天満宮境内に祀られた大杉神社の祭礼。本社は茨城県稲敷郡阿波に鎮座しています。
通称「あんばさま」は、諸説あるが地名の阿波(あんば)がなまったという説が最も有力です。
記録では、文久年間こ御遷座(うつしまつる)されました。 神社の祭神は大国主命・大黒様、世の中の幸せを増進させる、 人間生活の守り神と言われています。
平成21年、こどもたちで高岩囃子連結成、以後神社をはじめ渡御の沿道でも趣を添えます。
神輿の渡御(地域内巡行)・祭礼は恒例で、毎年春3月と夏7月の2回執り行わます。
神輿の屋根には「鳳凰」が飾られており、「春は麦の穂、夏には稲穂」が取り付けられます。
出発前御祈祷がおこなわれ、大当番の拍子木を合図に「触れ太鼓」が先導でスタートします、いまでは神輿は台車(昭和40年頃 から使われている)で氏子たちが綱で牽引して進みます、同じころ獅子頭と天狗などが一組になり、地域の家々を回ってそれぞれに 厄払いを施します。
神輿は途中で若衆が担ぎ盛り上げ、休憩所では用意された冷たい飲み物が振舞われます。
地域との境界で折り返しますが、悪魔、悪病が入らないよう「追い出し」のおまじないもします。
地域を一周する頃、そろそろ夕方近くで神社への遷御。(かぎょ/神社に戻る) 大勢の住民の待つ境内では“もみ”と言ってワッショイ ワッショイ!前後左右、上や下へ・・・
数多い神輿の中でも特に勇壮で珍しく、盛んに拍手と喝采を受けて祭礼を終了します。
令和2年3月、天満宮は12年毎のご開帳、こどもの成長を祈念、華やか衣装の稚児行列が計画されています。
*記録 関根政一(昭和56年)
「高岩天満宮に纏わる郷土の文献」を参考にしました。
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