孤独死を悼む

 最近のことですが、2丁目で一人暮らしの方が、亡くなられて数か月たってから発見されるという事件がありました。普段から自治会にも参加せず、回覧板もいらないという近所付き合いのほとんどない方だったようです。私は散歩の途中で、家の角に販売目的で野菜が置いてあるのを見かけたことがあります。最近は車が埃を被っていて、何か月も使っていない様子でした。
 筋トレの帰りにその家の前を通ったら植木屋と一緒に垣根を整備しているお年寄りがいたので、ご苦労様と声をかけてみました。亡くなられた方は秋田に実家があって、連絡したら勝手に処分してよいとのことでした。このままでは草ぼうぼうとなり、近所迷惑必死なので、頼んだら市が植木屋を手配してくれたとのことです。
 その方はシルバーの手伝いと言っておられましたが、私が1丁目に住んでいることを話すと経緯を教えてくれました。『今年の2月の大雪の日に雪かきをして足を滑らせ骨折したようです。普段から医者嫌いで健康保険証をもっていないので医者に行かず家でじっとしていました。以前デング熱のときはそれで治ったようですが、今度はそうはいかず買い物にも行けないのでそのまま餓死したようです。発見されたときは小学生ほどに体が縮んでいました。まだ67歳でした。』
 発足してから30年以上を経過したニュータウンもこれからどんどん高齢化が進み、空家が増えていくと言われています。遠い親戚もそうですが、近くの他人とも日ごろからのお付き合いがとても重要になってくる思います。特に一人暮らしの方は、普段から情報発信していないと思わぬトラブルにまきこまれやすいです。トラブルになったときにアドバイスしてくれるのは近所の方です。悠友会でのコミュニケーションは人のためでなく自分のためにも必要なことではないでしょうか。
         広報 吉井 健

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