最近10月初め(10/2~10/4)に義母の3回忌のため熊本を訪問した。4月にも熊本行き計画していたが、地震発生のため福岡止まりとなった。
今回は親戚も落ち着きをとりもどしたようなので、3回忌をおこなうこととしたものである。
この機会に、慰労も含めて義妹夫婦と私たち夫婦とで、黒木温泉の近くの小田温泉に行った。道程で益城町を通過したのだが、屋根が地面の高さまで沈没瓦解した家々が惨憺たる有様で手つかずの状態が多く見受けられた。私たちが熊本から帰って間もなく、10/8に阿蘇山中岳の爆発的噴火が発生した。地震、火山爆発と自然の恐ろしさと同居する私たち、ちょっと感ずるところを短文にまとめ、毎日新聞熊本版に投稿したところ、早速採用され掲載された。ここにその稚文を紹介します。
田中正敏
阿蘇中岳の爆発的噴火
大自然の驚異と人間の出会いは、まったくの偶然だと今回も感じた。
埼玉県に住む私たち老夫婦は、母の三回忌で熊本訪問の機に義妹夫婦とともに大地震ミルクロードを通って、小田温泉に一泊した。帰路は土地勘のある義弟でさえ工事中迂回の道で迷い、正午に中岳のケーブルカー乗り場にいたった。私は小学校修学旅行以来六十三年ぶりで懐かしかった。
今回の中岳の爆発的噴火は三十六年ぶりという。私たちが中岳直近に居た二十分を時間計算すれば、七十万分の一の確率。遭遇しなくてよかったと思うと同時に、自然の中での偶然の出会いと恐さを考えさせられた。